Archive for the ‘Books’ Category.

嫉妬とは

立川談志によると、

「己が努力、行動を起こさずに対象となる人間の弱みを口であげつらって、自分のレベルまで下げる行為、これを嫉妬と云うんです。一緒になって同意してくれ る仲間がいれば更に自分は安定する。本来ならば相手に並び、抜くための行動、生活を送ればそれで解決するんだ。しかし人間はなかなかそれができない。嫉妬 している方が楽だからな。芸人なんぞそういう輩(やから)の固まりみたいなもんだ。だがそんなことで状況は何も変わらない。よく覚えとけ。現実は正解なんだ。時代が悪いの、世の中がおかしいと云ったところで仕方ない。現実は事実だ。そして現状を理解、分析してみろ。そこにはきっと、何故そうなったかという原因があるんだ。現状を認識して把握したら処理すりゃいいんだ。その行動を起こせない奴を俺の基準で馬鹿と云う」

とのこと。

ある編集者の気になるノート : 立川談志が弟子に教えた、醜い嫉妬の解消法。 より。

馬鹿ではありたくないけど、自省すると、馬鹿であることの方が多い。反省。

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年回をつとめる意味(法事とは何か)

DVC00021.jpg今日は墓参りだった。

お墓に向かい厳かな気分にひたっていたら、何年か前、祖父の初盆の時に、大分県日田市にあるお寺、明円寺のご住職が法事の意味を教えるために配ってくださったプリントのことを思い出した。

法事は亡くなった人のためだけのものではなく、むしろ自分のためのものだという内容。私のようなごく普通の会社員にとっても、とても理解しやすい。

以下、そのプリントの全文。


年回をつとめる意味(法事とは何か)

法事といえば、なくなった人のための仏事と思っている人が多いようです。なかには、勤めておかないと、気持ちが悪いとか、法事をおろそかにすると、家によくないことがあるかもしれない、と考える人もいるようです。

しかし、決して、法事はなくなった人のためのものではありません。生きている私たちのためのものです。

「では、どうしてなくなった人の日にあわせて法事をつとめるのか」と、すぐに反論がかえってきそうです。そのあたりから考えたいと思います。

私たちは、毎日、どのような日暮らしをしているでしょうか。ご主人は、仕事にひきずりまわされ、奥さんは、家事や育児におわれて「忙しい、忙しい」の言葉が口グセになるような毎日ではないでしょうか。近親の死に出会って、厳粛な人生の実装をいやというほど知らされ、自らの人生を真剣に考えた、お互いが時の経過とともに、忙しさの中に自己を埋没させているならば、これほどの悲劇はありません。忙しいとは「心を亡す」という字です。すなわち、仕事に、家事に、育児におわれて自己を見失っているということが、忙しいということです。そんなお互いが、一年、三年、七年という初心を忘れるころに、なくなった先人の日を縁として、家族を中心に知友が一同に会し、如来さまのみ教えに遇わせていただくのが法事なのです。

法事は、あくまで、法を中心にした行事でなければなりません。食を中心にした行司ならば食事です。

法を中心にするとは、私の人生の苦しみや悩みを、み法(みのり)に問いかけ、み法を聞かせて頂き、共にみ法を語ることです。み法に問いかけるとは、み法を体得した人を通して問いかけることです。問いかけたことを通して、み法を聞くのです。蓮如上人は、

同座をもしてあらば、不信なることをもよくと問えかし、信をとれかしとねがうばかりなり。

(『御一代聞書』)

と、いわれています。

法事とは、そのような場です。まず、釈尊のお説きくださった経典を頂き、話し合いがもたれて法事なのです。法事は、私の人生を本当に考えるためのものです。読経は、私がみ教えを聞かせていただくための行為なのです。

私たちが、年回法要をおつとめする意義も、ここにあるのです。世の中には、なくなった人への追善供養でおつとめするような気持ちの人がいますが、浄土真宗では、そうではありません。仏徳を賛嘆し、報恩の誠をあらわすのです。年回法要にあわせていただいたその時に、無常に気づかせていただくのです。後生の一大事に気づかせて頂くのです。そして、せっかく人間に生まれながら、お念仏のお心を頂かず、人生が終わることのないように、お聴聞にはげむ生活に改めていくのです。

古人は「刻苦光明必盛大」といっています。励む人には、必ず光り輝くときが来ます。

さあ、きょうの年回法要には、私の人生にもっとも大切なものはいったいなにかを、よく考えてみようではありませんか。


以上

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転職者が新しい会社に効率的に適応するために考えるべき5つのポイント

Orange Pen新しい組織について何も知らないことを自覚すること。 これが新しい組織に効率的に適応するためにもっとも重要なことだと思う。当たり前だとしかられそうだが、転職者はどうしても自分の経験になぞらえて新しい組織のことを理解しようするので、その経験が新しい組織を正しく理解することを妨げてしまうことはよくある。

いうまでもなく経験は価値がある。転職者を雇った会社も、転職者がその経験を発揮することを期待している。ただし、むやみに発揮すればよいというわけではない。極端にいうと、みんながテニスをしようとしているときに、バットを振り回すことが好まれるようなことはほとんどない。新しい会社は、その会社にあった形で、転職者がその経験を発揮することを期待している。

だから、転職者は自分の経験を新しい組織にあった形で使うことを覚える必要がある。新しい組織にあった形で自分の経験の使い方を覚えることこそ、その組織に適応することに他ならない。

新しい会社にあった形での自分の経験の使い方を覚えるために、定期的な自己診断は有効だ。5月1日から新しい会社で働き始めて以来、新しい会社に適応するためにいろいろと試行錯誤してきたが、その間、ずっと継続していて、実際に時々、何かを気づくきっかけになっているのがこの自己診断だ。

私の場合、毎日、 仕事を始める前に30分くらい、自己診断の時間をとっている。具体的にやっているのは、朝出社したら直ぐ、邪魔の入らない場所(私の場合、職場のビルの一階にあるカフェ)に移動して、なんか見過ごしていることないかな?とか、このままのやり方を続けていていいのかな?とか、考えながら、思いつくアイデアをメモっている。

考えるポイントがなにもないとアイデアが発散してしまい非効率なので、下のチェック・リストを使っている。

  1. 所属するチームや組織がいま直面している状況は離陸、方向転換、進路修正、高度維持のどれだろうか?その状況にはどんな困難な課題があるだろうか?どんな機会が潜んでいるだろうか?
  2. 専門知識、企業文化、人間関係の3つの分野において、それぞれ何を学ぶべきだろうか?特に重要な分野はどれだろうか?
  3. 現状認識(離陸、方向転換、進路修正、高度維持)、自分への期待、上司が好むコミュニケーションのスタイル、自分に割り当てられる経営資源、自分の能力開発の観点について、上司はどのように考えているだろうか?
  4. 長期目標(業績目標、行動改革)と短期目標をどのように設定すべきだろうか?
  5. アドバイザーのネットワークをどのように築いたらよいだろうか?また、どういった種類のアドバイザーがこれから必要になるだろうか?

実際には、良いアイデアが出てくることも、考えがまとまることもほとんどない。でも、目先の仕事で手一杯になってしまい、特に組織文化と人間関係について、短期的には正しくても中長期的には誤った認識を持ってしまうことを防ぐことがある程度できる。それに、後でメモを見返すと自分の認識の変化に気づくことができるし、この変化の理由を考えることで自分が置かれている状況をより正しく認識できる。このように、定期的な自己診断は、転職者が自分の経験を新しい組織で効果的に発揮できるようになること、つまり転職者が新しい組織に適応すること、をとても手助けしてくれると思う。

このチェック・リストの出自はこちら。

最初の90日で成果を出す技術

転職者が新しい会社に馴染むための、とてもよいガイド・ブック。毎日毎日、リファレンス・マニュアルのように見ている。かなりオススメ。

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夕凪の街 桜の国

夕凪の街 桜の国

広島市に原爆が投下されてから、ちょうど62年目の今日、”夕凪の街 桜の国”を読んだ。広島で被爆した女性とその後の世代について描かれている漫画。とても印象的な内容だった。

原爆がテーマの他の多くの物語と違い、原爆そのものの描写がほとんどない。登場人物の心模様が、やわらかなタッチの絵で、淡々と描かれている。読み終わった後、すがすがしく感じる一方で、何かとても重たいものが心の中に残った。その心に残ったものがなんなのか、すぐには整理できそうもないので、もう何度か読み返すことになりそうだ。

とても内容の濃い漫画なので、まだの人は是非読んでみてほしい。そして、よかったら感想を聞かせてほしい。全部で100ページもないので、あっという間に読める。私も今朝の通勤電車の中、30分程度で読んだ。

ちなみに、”夕凪の街”とは、広島市に実在していた、ある地域のこと。”原爆スラム”とも呼ばれた。そこには、原爆症に加え、偏見と差別にも苦しめられた、多くの被爆者家族がお住まいになられていたそうだ。

この漫画は田中麗奈さんがヒロイン役で実写映画化され、7月28日(土)から全国ロードショー中とのこと。きっと、泣ける。
[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=GAqMLVWv9bk]

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翻訳入門

翻訳入門―翻訳家になるための考え方と実践 (Nova books)

最近、英文を日本語に訳した際に、自然な日本語に訳すことの難しさを痛感したので、amazonで評判が高い翻訳の入門書を読んでみた。評判どおりとてもためになる内容だった。

おそらく、この本は次のような人に有益だ。

  • 翻訳をやったことがないが、翻訳に興味を持っていたり、翻訳しなければならない状況にある
  • 英文を読むとき文法をとても重視する、あるいは受験英語は得意だった
  • ニュースや自分の専門分野の英文であればそれほど苦痛なく読める

この本の内容でぴんときたところを、備忘録として、列挙しておく。

  • 翻訳の基本は「日本人ならどう言うか、どう書くか」
  • ことばに表れる情報と表れない情報があることを知る
    日本語で、ビールをビンと生と区別したり、ホットがホットコーヒーを意味したりするようなこと。このような言葉に表れない情報が前提になっている場合、全体としてはおかしいのだけれど部分的におかしくないものは、後で読み返しても気づくことができなくなってしまう。
  • 日本語としてありえない言い方なのか、日本語ではあるけれども、たまたま特定の年齢層、階層、グループでは言わないものなのかをきちんと区別する
  • 翻訳をする前提は、その分野の文章を日本語で書けること
  • 確実にわかっていることとそうでないことを区別し、確実にわかっていることを増やす努力をする
  • 文法はなくてもいいもの、あればありがたいもの
  • 英語の特性をしっかりと把握する
    文法はルールではない。ルールと言うには例外が多すぎる。文法はあくまで目印と考える。
  • 原文が対応する現実は何かを考えることから始める
    対応する現実を思い描き日本語でどういうかを考える
  • どんな言葉も1本の線の上に描かれており、問題は前から後ろにかかるか?後ろから前にかかるか?
  • 意味とは点ではなく拡がりのあるもの
  • どの訳語を選ぶかは日本語の問題
    英単語の意味は、広がりはあるものの、1つ。翻訳とは、英単語の意味を正しく理解し、その意味を正しく表す訳語を選ぶという2つのステップからなる。翻訳できないのが、意味の理解のレベルの問題なのか?訳語を選ぶレベルの問題なのか?を区別する必要がある
  • 訳語から訳語を導くべからず
    訳語から訳語を導くことは先の2つのステップを無視しているため、自然な日本語への翻訳は不可能。
  • 辞書を「引く」のではなく「読む」習慣を身に付ける
    広がりのある英単語の意味を正しく理解するために必要なこと。
  • 日本語の土台なくして英語の理解に意味はない
    lackの意味は不足。absence は欠如。lackは対象が存在するがその数や量が少ないこと。absenceは対象が存在しないこと。このような微妙だが重要な意味の違いを理解できている必要がある。
  • 翻訳は実務かノンフィクションから始めるのがよい

翻訳するとき、これを心がけていれば、もっと自然な日本語で翻訳できるようになれる違いない。

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