Corporate Strategy 二日目
今日はリンカーン・エレクトリックと資生堂フランスの2つのケースを扱いました。
まず、リンカーン・エレクトリックの話から。リンカーン・エレクトリックは、強力なインセンティブの仕組みを用い、高い生産性と従業員の会社へ対する高いロイヤリティを維持し、米国内で著しく伸びていた。同社の経営陣はそのインセンティブの仕組みに絶対の自信をもっており、世界中どこでも通用するものと信じて疑わなかった。
同社の経営陣はそのインセンティブの仕組みを活用し、ヨーロッパとアジアを中心に世界展開を始めた。ところが、そのインセンティブの仕組みは、米国人の価値観、つまり人は自分や自分の近しい人の生活を良くするためなら頑張るものだという考え、に基づいている一方で、アジアや特にヨーロッパの人達はそのような価値観が米国人ほど強くなかったために、そのインセンティブの仕組みはアジアやヨーロッパではほとんど機能せず、米国内での上がる収益でもまかなえないくらいの赤字を出してしまう。
米国の従業員は、そのインセンティブの仕組みに従い、一生懸命働き、米国では好業績であったにもかかわらず、経営陣が判断を誤ったために、給料が出ないかもしれないような状況に陥る。つまり、同社の米国での一番の強みであるインセンティブの仕組みさえも揺るがしてしまいかねない深刻な状況。
ここからがすごい。この状況に従業員はどう反応したか?普通に考えると、従業員のモチベーションは一気に下がりそうなところだが、そのインセンティブの仕組みは強力で、そのような状況にも関わらず従業員は会社への高いロイヤリティを示し会社の危機を救うため、一生懸命働き、文字通りのV字回復で、会社の危機を救ってしまう。
まとめると、自分の強みを過信したために危機に陥り、自分の強みのおかげでその危機を脱することができたというお話し。
次に、資生堂フランスの話。フランスで資生堂は基礎化粧品の分野ではある程度成功していたものの、フランスの化粧品市場の売り上げの約半分にもおよぶフレグランスの分野ではからっきしの状態だった。そんな時、資生堂はある有能なフランス人女性を経営者として雇い、BPIという会社を作ってフレグランス事業を開始したところ、予想以上の大当たり。
この大当たりが悩ましい問題を資生堂に提起することになる。そのフランス人女性経営者は、資生堂の販売チャネルやブランドを使うことをあえて一切しなかったので、ほとんどのフランス人はBPIが資生堂と関係があることを知らない。また、資生堂ブランドには高品質というイメージはあるが、フレグランスを売るのに必要な高級なイメージはない。さらに、これまで、資生堂は、同社にないフレグランスを作れるBPIのノウハウを自社に移転しようとしたがうまくいっていない。つまり、資生堂は、BPIという事業に、事業の多角化の際に必須となる、シナジーがまったく見出せていない状況。
このような状況で、資生堂はBPIをどう扱うべきか?選択肢は3つ。現状維持。BPIを売却。なんとかシナジーを出せる状況を模索する。
大きく2つの意見にまとまった。一つは、まったくシナジーのない複数の事業を一つの会社が持つことは非効率なので、資生堂はBPIを売却すべきというもの。もう一つは、資生堂の化粧品メーカーとしての製造ノウハウとBPIのフレグランスをつくるノウハウをうまく結びつけてシナジーを出せないだろうか?というもの。
個人的には売却だと思う。フレグランスがヒットするかどうかは、ファッションデザインがそうであるように、予測がとても難しいらしく、成功を続けるのは難しそうだと思ったから。
今日はこんな感じ。なかなか面白いです。こういうことじっくり勉強できると面白そうだけど、、、。
















